獣★愛~最強ケダモノ男子の溺愛姫~





浅めに深呼吸を繰り返し、ゆっくりと歩いていく。



ゆっくり、一歩ずつ。





昔習った稽古と紅組でいつの間にか覚えていたことを思い出して、空気に敏感に触れて、周りの状況を確認。


音に少しだけ注意を払って、鋭く刃を尖らせる。







――今、紅組としての、化け物としての“雫”が蘇る。










タッ、と後ろから数名の足音が聞こえる。


少量だけど殺気も。




ブラックの奴らが私を、狙ってる。






私の真っ黒の瞳は、光を映さない。


その瞳が、瞬時に後ろへと向けられ、ブラックの奴らの姿が見えた。






「「!」」






ブラックは二人。

その二人は、私が素早い反応に驚きを隠せなかった。