私は小さく頷いて、深く深呼吸を繰り返す。
もういいんだよね。解放しても。
長い間封じ込めていた、本当の自分。
そして、強大な怪物のような力。
守られる側なんて、しょうに合わない。
どうせなら、お姫様より、仲間のように肩を並べて闘いたい。
「ありがとう、――」
私があの人の名前を出してお礼を言うと、ブラックの一人は私から体を離した。
やっぱり、そうなんだね。
顔が隠れているのに、微笑んでいるように感じた。
「じゃあ、行ってくるね」
私は軽くストレッチをしてから、久々の感覚を取り戻しつつ、歩き出した。
本当の私を知ってもなお「守る」と言ってくれた神雷への恩返しをするつもりで、私はブラックがいるところへと向かった。



