私が昔、殺人を犯して 家族を守れなくて 独りになってしまった。 そのことを聞いたなら、私から離れていくと思っていた。 「それほど君が、大切なんだね」 大切………。 どうしよう。泣きそう。 涙が、こぼれてしまいそう。 嬉しすぎて、 想像していなかった光景に戸惑って、 もう、何も考えられない。 「だから」