『っ!!』
私の首を掴んでいたお父さんの手の力が一気に弱まり、息苦しさが解放される。
よし、これで自由だ。
お父さんは数歩後ろに下がり、命中した顎を抑え私を睨む。
『……チッ』
『娘に蹴られた気分はどう?“お父さん”』
さあ、闘いのはじまりだ。
命をかけた、デスマッチ。
『――命令だ!雫を殺せっ』
殺気狂ったお父さんは、書斎にある放送器具で、そう叫んだ。
その放送器具のマイクでスイッチをONにして言えば、家中にその声が届く。
そしてすぐに、紅組の下っ端どもが来た。
……いや、これは紅組の下っ端だけじゃないな。



