そんな普通とは少しずれた家で、私は家族と幸せに生活していた。
お父さんの稽古のおかげで、幼い私にも力がついてきたし
お母さんのおやつは美味しいし、何より優しいし
夜月は私の勉強をたまに見てくれたり、ショッピングに付き合ってくれたりするし
自慢の家族だった。
普通とは違くても、幸せだったんだ。
小学校では、私は友達ができなくて、いつも一人だった。
当然だけど。
だって、私は紅組の娘。関わりたくないに決まってる。
生徒も先生も、私から距離をとっている。
近づきたくない。怖い。
そんな感情が見え見えで、とても居づらい。
だけど家に帰ると、皆笑顔で私に接してくれる。
平穏な日々。
大好きな家族と過ごせている“今”が、幸せに感じた。



