私は、竜の強く握られた拳に、自分の手を添える。


そして、優しく、竜の手のひらを開く。




竜の手のひらには、深く爪痕が残っていた。





痛々しい痕のついた竜の手を、私は小さな手で包み込む。







自分を傷つけないで。


自分を誇りに思って。





あなたはとても、優しい人。


責任感が強い、まるで太陽のような人。





ライオンの牙を持っているけれど、それは私たちを守るための盾となるためでしょう?






だからそんな苦しい表情をしないでいいの。


逆に胸を張って。






私たちを守ってくれた優しさに、勇気を、自信を持って?