「悪いな」 「え?」 静けさが流れる時間の中、口を開いたのは竜の方だった。 どうして謝るの? 謝る理由なんて、ひとつもないのに。 「あんな姿見せて、恐かったろ」 吐き捨てるように、寂しいと囁くように、竜はそう言った。 恐くなんてない。 私はそう訴えるように、首を横にブンブン振った。 「嘘つけ」 ハッと自嘲的に笑う竜。 「嘘なんかじゃないよ」