――しかし教室に竜の姿はなく、それから、授業が始まっても竜は教室には来なかった。 今、どこにいるんだろう……。 心配だなぁ。 私は授業中、先生の話を片耳で聞きながら、窓の外をぼんやりと眺めながら、そう思っていた。 昼休み。 「雫ちゃん、行こ!」 郁人くんは朝買ってきたのか、何個かパンを持って、私に言った。 昼休みは屋上に行くのが日課。 もしかしたら、竜も先に屋上にいるかも……! 私たちは手作りのお弁当を持って、屋上へ向かった。 屋上に続く重い扉を開けると、涼しい風が入ってくる。