竜がもう攻撃してこないとわかった敵の奴らは、一目散に逃げていった。
竜の凶悪さを身にしみてわかったから、もう神雷を倒そうという思いもなくなったことだろう。
「悪ぃ。俺、頭冷やしてくる」
私が竜から離れると、竜は苦しそうな表情をしながら、先に校舎内へと入っていった。
そんな竜の後ろ姿を、私は黙って見ていることしかできなかった。
私たちから離れていく竜は、まるでライオンの子供で
竜の大きな背中が、なぜか今は小さく見えて
その背中には、たくさんの傷がついているように見えた。
「……気にすんな」
蒼が私の肩を軽くポンと叩いて、横を通り過ぎる。
「でも………」
あんな姿見たら、……大切な人があんなに傷ついている姿を見たら、気になっちゃうよ。



