一粒の涙が、私の潤んだ瞳からこぼれる。 その涙は、竜の背中にポタリと落ちた。 「……し、ず…く?」 だんだんと、竜の鋭かった瞳に光が宿っていく。 よかった。正気に戻ってくれた。 ライオンのようだった顔つきが、いつもの“竜”に戻っていく。 「よかったぁ……」 私は竜が元に戻って嬉しくて、さらに強く抱きしめた。 「あ……そっか。俺、また……っ」 竜は先ほどまでのことを思い出し、前髪をかきあげながら顔を歪ませ、歯を食いしばる。 ……竜?