『実はあたしね、蒼くんのこと見たことあるの』
『いつ?』
『去年かな。夜の繁華街で、パトロールしてなかった?』
……あー、したっけなぁ。
まだ双雷に入りたてだった俺は、当時幹部だった望空さんに連れられ、パトロールしたんだ。
そんな頃もあったな、と懐かしんでいると。
『その時から蒼くんのことかっこいいな、って思ってて』
違和感を感じる幹子さんの言い方に、ゾワッとした。
なんだ?
なんでこんな感覚になるんだ?
幹子さんの口調が、まるで
俺を息子ではなく、男として見ているかのようで、気持ち悪くなった。



