博さんらしきそいつはそう言い残し、ブラックのような奴らを引き連れて、去っていった。
現れるときも颯爽としていたけれど、帰るときも素早かった。
あっという間に姿も気配も消えてしまい、追うことさえできなかった。
「大丈夫か、雫!」
「う、うん……。大丈夫。
あ、それより瀬戸川さんは!?」
「俺は大丈夫だ」
「そっか。よかった」
雫はホッとしたように、肩を下ろした。
「あれは、本当に博さんなのか?」
「……自分でもあんまり自信ないけど、多分」
雫は目を伏せながら、さっきの奴を思い出すように胸元に手を添えた。
さっきの言葉が、引っかかる。
『まだ終わっていない』って、どういうことだろう。



