私には、生まれつき、未来を予知することができた。
それは、とても断片的な予知で、寝ているときにしか見られない。
その予知に助けられたこともあったし、辛い思いをすることもあった。
予知のことを知った友達は、私のことを気味悪がった。
逆に、「すごい」と言ってくれる子もいたけど、そういう子はたいてい、私を利用したがっている人だ。
別に私自身、この才能をいらないと思ったことはない。
だって、この才能がなくたって、私は普通ではなかったから――。
「わかりました」
そっか。博は、私の予知のことを話したのか。
「……神雷の皆は、優しいから、いっぱい頼りなさい」
「は、はい」
花のような嬉色さんの笑顔に、心が温かくなる。
私は小さくお辞儀をして、理事長室を出た。



