すると、さっきまであった緊張感がなくなっていく。 首に突きつけられていたナイフが、なくなったからだ。 誰かが、助けてくれたんだ。 でも一体誰が……? 顔を上げると、助けてくれた人がいた。 その人の顔は、お面がついていて見えない。 でも私は、確かにその人を知っていた。 『……もしかして、―――?』 助けてくれた人の名前を言った部分だけが、聞こえない。 ねぇ、誰なの?