■ ■ ■ それは俺が、小学三年生の頃。 まだ背が低く、声も高かった、幼い頃のことだった。 『お父さん、お母さん!楽しかったね』 大好きな家族と出かけた帰り、家に着いて俺はそう言った。 弾けるような笑顔を見せながら。 『そうだな』 『また行きたいわね』 お父さんは、大学の教授。 お母さんは、有名なピアニスト。 大きな白い一軒家で、俺はお父さんとお母さんと楽しく暮らしていた。