瀬戸川さんは、自分で赤点だと思っているのか、もうどうでもいいやという雰囲気を出している。 ほかの人は余裕そうなんだけど……。 「――し、雫ちゃん!!」 最初に返されたのは、数学だった。 郁人くんがテストを持って、私のところに来た。 「見てみて!赤点まぬがれたよぉ~!」 「すごい、郁人くん。おめでとう」 目をウルウルさせながら、「よかった」と本当に安心している郁人くん。 努力した結果だよ。 結果、郁人くんは赤点一個で済んだ。 瀬戸川さんは……うん、そっとしておいてあげよう。