だから、彼らは私を疑っているんだ。
……いや、言い方が違うな。
彼らは、私の正体が知りたいんだろう。
私の情報があまりにも少なく、名字さえも知らない。
謎の多い私を、不審に思っているのだろう。
「こっちの世界は、危険だからね~」
新道寺さんは、私の髪をいじりながら、そんなこと思ってなさそうな少し高めの声で言う。
危険……か。
確かに、喧嘩ばかりで危険かもしれない。
時には、死と隣り合わせになる状況にだって、なるかもしれない。
「君のことを調べても、名前と生年月日と年齢くらいしか出ないんだ」
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