「雫ちゃんの騎士たちがいねぇみたいだけど……」
私の周りを見ながら、一之江先生が言う。
「女の子たちに捕まっちゃってて……」
「なるほどな」
一之江先生は「それは大変だ」と、そんなこと一ミリも思ってないみたいに、あははと笑いながら言った。
嬉色さんの「一之江先生はちゃらかった」という話を思い出した。
一之江先生にとって、女の子に囲まれるのは大変じゃないみたい。
チャラ男の面影が残ってる、っていうことかな。
「明後日からテストだけど、自信はどうだ?」
一之江先生は話を変えて、黒板を綺麗に消しながら聞いてきた。
「一応は……」
「そっか。明後日が楽しみだ」



