「――神亀の総長だった円堂蒼さんが、当時、俺に言ってくれたんだ。『強くなれ』って」 俺はだんだんと瞼を開けていきながらそう言う。 強くなれば、心も強くなる。 もう、誰も傷つけなくてもよくなる。 そして今度は、守ってやれる。 そう、言ってくれたんだ。 俺の心には、今でもその言葉が刻まれている。 「ごめんね。ちょっと暗すぎたかな」 俺は、わざと明るくそう言いながら、あははっと笑う。 「……きっと」 雫ちゃんは目尻にたまった涙を拭って、震えた声で言った。