目まぐるしく回る、さっきやってしまった“罪”。 力の暴走が怖くて、腕を抑える。 「ほら、一緒に行こうぜ」 私の腕を、私に声をかけた大学生の一人が掴んだ。 ――嫌だ。触らないで。 「やっ……!」 「大丈夫だから」 なにが「大丈夫」だ。 全然、大丈夫なんかじゃない。 フツフツと、恐怖が怒りへと変わっていく。