俺は爽平に、謝ることすらできない。 『誰?』 爽平はもう一度そう呟く。 『痛っ!』 爽平は俺を思い出そうとしたのか、頭を抑える。 脳への衝撃が大きかったから、俺のことを忘れてしまったんだ。 こんな痛い目にあった原因の、俺を。 俺は、爽平にとって誰かすらもわからない、そんな人間。 こんな目に遭わせてごめん、と言うこともできない。 …………どうすればいいんだよ。