『父さん……母さん……』 爽平は順々に顔を見ては、そう呼んでいく。 そして最後に、俺を見た。 『…………誰?』 記憶喪失。 頭を過ぎった、その言葉。 俺は目を丸くし、今爽平が言った言葉を頭の中で繰り返していた。 医者が言っていた、頭部への衝撃の可能性。