『あれって、父さんのだよな?』 『あれって?』 爽平は、俺の視線をたどって、俺の見ているものへと視線を移す。 俺が見ていたのは、父さんの愛用している黒のバイク。 俺も族に入ったからか、バイクへの興味があった。 『そうだよ。父さんが昔から使ってるバイクじゃん!』 かっけぇ、と爽平は呟きながら見る。 父さんは週一でバイクを磨いて、調子はどうか見ている。 だからなのか、バイクは光に反射してキラキラ輝いて見えた。 『ちょっとだけなら……』 俺はそう思って、バイクに近づく。