『やっと来たか。遅いぞ、新平。爽平』
俺の家族は少し普通とはずれていて、
父さんは昔暴走族をやっていて、母さんは霊感のある巫女さんだった。
そんな二人の息子も、やっぱり普通とは違くて。
俺は中学に入ってすぐ、神亀に入った。
まだ下っ端の身だけど、毎日父さんに鍛えられながら強くなっていってる。
『ごめん、父さん』
『早く行こ、行こ!』
普通とは違う家族でも、俺は家族が大好きで、なにより大切な存在だった。
笑顔が溢れるそんな毎日が、これからも続くと思っていた。
けれど
そんな幸せを壊したのは
ほかでもない、俺自身だった。



