「俺は、藍島 竜【アイジマ リュウ】。高一。神雷の二代目総長だ」
黒髪に赤メッシュの彼……藍島さんは、仁王立ちで偉そうにそう言った。
総長だから、暴走族やヤクザがいる“裏の世界”では、誰もが知っているほど有名だ。
世界NO.1の暴走族・神雷だから、余計に知っている人は多い。
「お前も自己紹介くらいしろ」
「は、はいっ」
藍島さんの命令口調に、私は思わずピシッと姿勢を正す。
うぅ、やっぱり少し怖い…。
「……雫、です。今日から半年、お世話になります」
名字を言おうか迷ったが、やはり、言えなかった。
私の背負っている過去と罪を、知られたくなくて――。



