「さっきのこと、かな?」




「!」






言葉を探していると、小泉さんが微笑みながら言った。


私は肯定するかのように、肩を上げる。




小泉さんは勘がいいらしい。


私の考えていること、あっさりと当てられてしまった。






「う、うん…。どうしても気になっちゃって」






小泉さんの背負っている“傷”が、知りたい。


なんて、そんなの私のわがままで。




私だって自分の“傷”に触れられたくないのに、仲間の“傷”には触れたい。知りたい。癒してあげたい。




そう思ってしまう。






自分勝手だってわかってるけど、私は………。