「久し振り、皆。どう?最近は」






嬉色さんは幹部室に入り、私の座っている赤のソファに腰掛ける。






「……まあ、普通っすね」





代表して藍島さんが、少し間をあけて言った。



きっとブラックのことを言おうか迷ったのだろう。






「……そっか」



嬉色さんは何かを察したのか、「大変だね」と誰にも聞こえないくらいの小さな声で呟いた。





隣にいた私には、その呟きが聞こえた。






……深入りはしないんだ。



今の問題は、今の神雷が肩をつけるべき。

そう思ったのだろう。