毎晩、眠るときに夢を見る。 お父さんが変わってしまった夢を。 そして、お父さんが飛び降りたときの夢を。 『――っ!』 そして、すぐに目が覚める。 まだ眠っていから、2時間しか経っていなかった。 うまく寝付けない日々が続いた。 毎晩毎晩、繰り返してお父さんの変わってしまった姿を見る。 怖くて、怖くて、体が震える。 恐怖が、身体から離れてはくれない。 もう忘れてしまいたい。 幸せだったあの頃だけを、覚えていたい。