獣★愛~最強ケダモノ男子の溺愛姫~










瞬間、


郁人くんの目つきが変わった。







郁人くんに当たりそうだった男の手を、瞬時に郁人くんは掴む。



男は掴まれた手を郁人くんの手から離そうとしても、離せなかった。


それほど強い力で、掴んでいるということだろう。






「郁人くん……?」



郁人の瞳はギラリと、獲物を狙っているようだった。






何かに怯えていることを悟られないように、わからせないように、自分自身を閉ざしたかのような――。









そして郁人くんは、男の後ろに回り込み、男の首に一発手刀を入れた。









たったそれだけ、たった一発で、黒のスーツをまとった男は気を失ったのか、倒れてしまった。