――夜へと移り変わったこの世界は もう“裏の世界”。 裏の世界の住人が、うろつき始める。 「は?神雷?お前がか?ハハッ、笑わせるな」 黒のスーツの男が、まるで挑発するようにそう言う。 郁人くんの見た目に、強さなんて何も感じられない。 そう言っているのだろう。 「返せっ」 麻薬を取り戻そうと、金髪の男が郁人くんに襲いかかる。 「だーめ。これは、渡せないよ?」 郁人くんは、ベーっと舌を出しながら、軽々しく避ける。 その姿はまるで踊っているかのようで、綺麗だった。