獣★愛~最強ケダモノ男子の溺愛姫~







それらを全てひとりで郁人くんが行うのは、どうも無理がある。



二人くらいいれば、なんとかなるんだけど。


郁人くんはひとり。






私だったらひとりでも出来ちゃうけど、私が出るわけにもいかない。








……あぁ、やっぱり私は役立たずだ。


こんな時だって、なんの力にもなれていない。







チラッと裏路地の様子を見てみると、




郁人くんが麻薬だと思われるものを取り、黒のスーツを着ている男に蹴りを一発食らわしていた。



どうやら黒のスーツを着ているあの男が、麻薬を渡していた人らしい。






「麻薬は神雷が預からせてもらう」






郁人くんの発した低い声が、裏路地に響く。



空が暗い青に包まれていき、光がなくなっていく裏路地。