「雫ちゃんはここにいて」 「え?」 「絶対、動いちゃダメだよ」 小さな郁人くんの声。 郁人くんひとりで、麻薬取り引きを止めるの? 「い、郁人く……!」 それはさすがに危ない。 私は郁人くんを止めようとした。 しかし、既に郁人くんは裏路地へと走っていた。 どうしよう。 私が出てもいいけど、そうしたらまた不審に思われてしまう。 もし私が裏路地に出たら、嫌でも戦闘に入らなければいけなくなるだろう。 そしたら私は、闘わなくてはいけない。