……やっぱり、郁人くんも感じたか。 「いいよ」 「あ、でも、ここから先は危険だから、雫ちゃんは先かえ……」 「私も行く」 私のはっきりとした口調に、郁人くんは何を言ってもダメだろうと思ったのであろう、呆れたようにニッと笑う。 「ちゃんとついてきてね」 「うん」 本当は、姫としての自覚があるのなら、素直に洋館に帰るべきなのであろう。 だけど私は、そんな自覚はまだ持っていない。 逆に、もっと知りたいという欲求があるんだ。