「ほら、雫も準備して」
「え?」
「雫を神亀のたまり場の洋館に送ってから、空港向かうからさ」
「わ、わかった」
私は急いでフレンチトーストを食べ、準備を始めた。
もう少ししたら、博は外国に……。
「やっぱり寂しいな」
準備が終わって、私と博は家を出た。
覚えるのが得意な私は、神亀の洋館までの道を覚えながら、博の少し後ろを歩く。
すぐ近くにいた信頼出来る人が、いなくなる。
そう思うと、少し怖い。
私が頼りにしていた“光”が、なくなってしまうようで。
私一人だけが、闇の中迷子になってしまうかのようで。
胸が締め付けられた。



