「今日は雫ちゃんに会いたくて、早く来ちゃった♡」 「なっ……!?」 郁人くんの軽々とついた嘘に、私は反射的に照れてしまう。 今日は土曜日。 学校はお休み。 今日早く来たのは、きっと昨日のあの全身黒の集団についての話し合いでもするのだろう。 「郁人ー」 扉越しに、郁人くんを呼ぶ小泉さんの声が聞こえてくる。 その声が聞こえ、郁人くんは「はーい」と返事をした。 「呼ばれたから行くね」 郁人くんは天使のような笑顔で、そう言った。 彼の可愛さに、私の心臓はドキドキうるさいです。