「お前は、なんか、いいんだよ別に!」 一気に大きくなる声に、思わず笑いそうになる。 不器用な人、なのかもな。 シュル… 腕が一気に楽になる。 縄が解けたんだ。 「あ、ありがとうございます」 「……別に」 私は立ち上がり、瀬戸川さんと向かい合う態勢になって、お礼を言う。 瀬戸川さんは冷たくそう言って顔をプイと背けるが、彼の耳たぶが赤くなっていて、可愛い。 「大丈夫か、雫」