「それはどうかな」 「え?」 男は、「よいしょ」とわざとらしく言いながら立ち上がった。 どうしてだろう。 この人のことを、本当に悪い人間だとは思えない。 どっちかっていうと………。 「肩書きだけ姫とする族があると思うか?どんな形であれ、姫となったなら、『守りたい』って気持ちが多かれ少なかれあったんじゃねぇの?」 「でもそれは、」 仕方がないとか、本当は嫌だけど…とか、そういう気持ちが入り混じっているものだ。 私への「守る」は、本当に守りたいからっていう気持ちは入っていない。