これからどうしようか考えていると、駐車場に一台の黒い車が入って来た。


その車は、私の前で止まる。





「?」


なんだろう、この車。




思いっきり、邪魔なんだけど。


ていうか、駐車スペース、そこじゃないんだけど。





すると、その車から一人、降りてきた。


マスクとサングラスをつけており、黒のパーカーのフードをかぶっているため、顔がわからない。



けれど、体型でなんとか男だということはわかった。






その男は、どんどん私に近づいてくる。










――逃げなくちゃ。









私の脳が、そう言った気がした。