私はそのことに、ニヤリと口角をあげる。
ナイフを持った男は、藍島さんを狙っているのか、刃先を彼に向けて、だんだんと距離を縮めていく。
そして、私も……。
ニンマリと不気味に微笑む、ナイフを持った男。
そいつは藍島さんの背後に立ち、ナイフを振り上げる。
藍島さんは目の前の敵に手一杯で、後ろに誰かいると気づいているが、なにもできないでいた。
そして、男はナイフを、藍島さんへと振り下ろした。
「これで終わりだ」
「……あなたがね」
男の呟きに、私は低い声でそう言った。
消していた気配を、元に戻す。
そしてやっと、神雷の五人やナイフを持った男や敵が、私の存在に気づいた。



