「ん?」と、彼はこちらを見た。 「…あー…いや、ごめん!なんでもない」 あははと笑う私にナツキが 「この子、今日変なんだ」と続ける。 ーー『……あ…あの…』 『中島くんも来る?』ーー… その一言が言えなかった。聞けなかった。 夜に会う約束をして 私たちはそれぞれの教室に入った。 最後まで手をふる小林くんの横を歩く中島くん。 小林くんに手を振り返しながら私は… 中島くんを見ていたのかもしれない。 暗めの茶色い髪。 程よく黒い肌の色。 黒縁のメガネ。 ーーー…中島くんを目で追ってしまう。