「来たぞ鬼ばばー!」


「うえー!!」




私が教室に入った途端、辺りはそんな声をあげて騒ぎ始める。




ちっ……





「ーーードンッ!」



私は自分の机を思いっきり叩くと叫んだ。





「ああ!?何が鬼ばばあだぁ!?
カスごときがほざいてんじゃねーよ!!
しばくぞごらぁぁぁ!!!」







咲田礼子(さきた れいこ)


高校3年生。



どうやら私は鬼ばばあらしい。