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「……チッ」
つい漏れた舌打ちを、不覚にも聞かれてしまった。
「どうしたんですか?」
優理子がお札を数える手を止め、凛子の方に視線を移す。
「カン・ビンに、ペットボトルが入ってた」
「…質問の答えになってないと思います」
新しいゴミ袋を広げながら、眉間にシワを寄せる。
「舌打ちの理由でしょ?」
「いつもなら、そのぐらいで舌打ちなんかしませんよ。何かあったんですか?」
妙に鋭い。
ゴミ袋の口をしばり、一旦作業の手を止める。
「そこまで親しくない人に、話があるって言われたの。何の用だと思う?」
「男性ですか?」
凛子が頷くと、優理子が嬉々として目を輝かせはじめた。



