この恋心に嘘をつく


一旦部屋に戻り、上着とスマホだけ持って玄関へと戻る。

靴を履きながら、外で待つ環が何故来たのかを考えてみた。

四日間、何の音沙汰もなかったのに、何故?


(わからないわ…)


わざわざ出掛けるのだから、すぐに終わる用件ではないのだと思う。


「お待たせしました」

「――行こうか」


環が助手席のドアを開けてくれる。

車に乗り込み、目的地も告げられぬまま、走り出す。


(……何の用なんだろ)


車内は無言のまま、車は静かに走り続ける。






巨大な水槽の中で泳ぐのは、大小様々な魚達。

とても綺麗なその光景に、思わず見とれてしまう。