「あーぁ今日のお弁当は私の好きなものいっぱい入れたよって言ってたのになあ…」


はあ…と林檎が机に突っ伏したちょうどその時


「「「きゃーーーーーー」」」


林檎のクラス辺りで叫び声が上がった


「な、何事!?」


「あー……」


林檎は叫び声に驚き肩をびくっと震わせながらドアの方をじとっと見つめた


美貴はというとなんとなあく叫び声の理由を察し林檎とは逆に外に視線を追いやった


ガラ------------


「え、ちょっとあれ浅川君じゃない!?」

「え!!うわあっホントだ!!なんでうちのクラスに?!」


一気にクラス中がざわめいた
美貴は隣の子たちの話をやっぱりな、と言った面持ちで聞き流した


「失礼します。美貴いる?」


"浅川君"が美貴の名前を出した途端外を向いていた美貴の事をクラスのみんなが色んな思いを込めた目線でみた


浅川君はというと、


「あ、いた」


と呟き、林檎と美貴のいる窓際の一番後ろの席まで他の視線なんて気にならないかのように近づいてきた