「マリーナ、そんな遠くに行かないでちょうだい!」


「はい!おかあさまっ!!」


「ははっマリーナは一体誰に似たんだろうね」




天気のいい昼下がり、青々と茂った木々たちに見守られる一つの家族。


幼い女の子は無垢な笑顔で父と母に笑いかけ、また女の子の両親も本当に幸せそうだ。



だが、誰かの幸せの裏には必ずしも暗い闇を過ごす者がいるということを忘れてはいけない。



それは恋に破れた者であったり、恋人を攫われたものであったり、また本当なら全てを背負うはずの者が逃げ、その重りを背負うことになってしまった者であったり………














「お前たちのことは絶対許さぬ、たとえこの命が尽きたとしても来世までこの恨みを忘れたりはしない………!!!!」



綺麗な金髪の少年は、その綺麗な顔を歪ませ、まるで悪魔のような顔で呟いたのだった。