クリスマスツリーが点滅する
暖炉のついたリビング


アサノさまと一緒に
やっぱりコートを着た人が
何人か後から続いて…


ずっと家の電話とケータイを使って
どこかと連絡を取り合ってる


テレビは、いつの間にか消えていた




「お父さんが…
運転してたんじゃない…って
こと…です…か?」


「そうだ

…同車していたのは
君のご両親と、その夫婦

しかし実際に運転していたのは
君のご両親ではなく
その夫婦の方だったんだ」




「…続きは私がしましょう
弁護士の、清田といいます」


"辛い話をしてしまうことになるが"と
挨拶と、前置きをして
アサノさまの隣にいた男の人が
ゆっくり静かに、説明を始めた…