ここは日本の首都東京。


この町の商店街にある店に行列が出来ていた。


朝１０時前である。


その行列の一番前に並んでいる金髪で目付きの鋭い男は店の開店をまだかまだかと待ちわびている。


(今日は月１の激アツイベント！基本的に全台リセット濃厚だろうな。そうなると狙い台はアレだな。)



頭の中でそう言いながら金髪の男である早坂嵐はパチンコ屋の開店を待っていた。




しばらくすると店の従業員が出てきて言う。

｢これより開店しまーす！一番前の人からどうぞ！｣

従業員がそう言った瞬間、嵐はダッシュで狙い台に走っていった。



そして一番前に並んでいた嵐は誰よりも早くスロットを確保した。


人気機種『デビルイーター』を押さえて嵐は並んでいる時に我慢していたトイレに行った。



そして、そんな嵐を見ていた後ろにいた大学生くらいの男二人が言う。


｢またあのチンピラが激アツ台取りやがった！｣


｢あの人確か、毎日働きもせずパチンコ屋で荒稼ぎしている奴ッスよ。無職とか恥ずかしくないんスかね？｣


男二人がそんな会話をしているとトイレから帰ってきた嵐は普通に台に座る。



さっきの会話、嵐には聞こえていた。


(また俺の悪口かよ…。金もっているのになんで悪口言われなきゃならないかね？誰にも迷惑かけていないのに。)




そう小声で言いながら嵐はスロットを打っていった。