そして出会ったのが、あいつ。 ――楓だった。 俺と同じように傷ついているのかと思いきや、周りにちやほやされ笑っていた。 そんなあいつが許せなかった。 家に行った時も、母親は何もかもわかったように俺を見ていた。 元気そうに料理を振る舞う。 その平凡な暮らしが羨ましくて、許せなかった。 ずっと、1人で生きてきた俺にとって。 「颯太」