「じゃあ行ってくるね」 私は凜にそう告げると、颯太くんと待ち合わせしている所へ向かった。 「楓」 「颯太くん!」 先に来ていた颯太くんは携帯をいじりながらベンチに座っていた。 「顔真っ赤だけど」 何もかもわかってるくせして言ってくる。 …意地悪だ。 「そ、颯太くんのせいだよっ…」 私は顔を真っ赤にし下を向いて歩き出した。