「じゃあ今日から本格的に始めていくわよ」 「はーい!」 劇の指導をしているのは、いじわるな母役に選ばれたすみれちゃんだった。 「容赦しないからね!楓ちゃん!!」 あの颯太くんの交際宣言からみんなが私を敵視するようになった。 まだ大きい嫌がらせなどはないが、通るだけでコソコソされるようになった。 ―――平凡だった日々が変わって行った。